枕の大切さ
◆年齢や体型に合った枕を
一日の疲れを癒し、明日への活力を養うために、ぐっすり眠ることは何よりの健康法です。昔から「枕が変わると眠れない!」といわれるようにこだわりたいのが枕。
人生の3分の1もの長い時間、頭や首を支える大事な役目をする枕ですが、あなたはぴったり合った枕を使っていますか。
最近は「枕ブーム」といわれるほど、さまざまな素材や機能があり自分に合うよう高さや硬さが調整出来たりする枕があります。
そこで、毎日何気なくつかっている枕を見直してみましょう。
ベビーふとん
一日のほとんどを寝ている赤ちゃんにとって、寝具は衣類の延長線上にある存在です。
成長が著しい赤ちゃんには、新陳代謝が盛んで汗をよくかきます。
また骨も柔らかいなどのこともあり、これらに対する配慮が大切でしょう。
◆選び方
- 素材は吸湿性・放質性にすぐれたもの。
- 背骨の正常な発達と、窒息事故防止のため適度な固さのもの。
- シーツ・カバーはよく洗うので洗濯性能のよいもの。
◆取り扱い方
- できるかぎり2組用意し、交互に乾燥させる。
- 新築住宅の押入れや新しいふとんタンスの場合、使用合板からホルマリンが出るおそれがあるので、その中に入れない。
- シーツ・カバーの洗濯は、蛍光増白剤をふくまない洗剤を使用する。
婚礼ふとん
昔から嫁入り道具の1つと言われ、一生に1度のおふたりがこれから使う大事のものです。
なるべくなら、末永く使っていけるように品質を重視して選んでみましょう。
◆知っておきたいブライダル寝具の現状
ブライダル寝具というと、以前は綿の和調婚礼寝具が中心でしたが最近は、羽毛掛ふとんと羊毛敷きふとんを中心にしたセットものが主流になっています。
1組の価格は、20万~150万くらいと大きく幅があります。
最近の組合わせの場合、ほとんどが羽毛本掛けふとん・羽毛肌掛ふとん・羊毛敷ふとん・マットレス、枕の5点セットになっています。
高齢者向けふとん
高齢者というと、介護と結び付けられがちですが、大部分の高齢者は、多少の持病や身体上の不自由さをかかえながらも、壮年期の延長線上で暮らしています。
◆眠りの変化
一般に高齢になると、寝つきが悪くなり、夜中に何度もトイレに起きる人が多くなります。
また、朝早く目覚めてしまう人もいます。
汗をかく量が多いため、暑いときに体温の調節がしにくくなります。
また、平熱がいくらか低くなるので、高齢者の方には寒がりの人が多いようです。
◆体調・体力の変化
年齢を重ねていくと、病気とまではいえなくても、健康に多少不安が出てきます。
血圧が高めになったり、肩こりや腰痛を訴えることが多くなります。
また、体力の衰えから、昼寝など、日中でも横になることが増えます。
重いものや、かさばるものが持ちにくくなるので、日常のふとんの上げ下ろしや、ふとん干しなどが負担に感じられたりもします。
このように、高齢になるにしたがって、熟睡しにくい要因が増え、日ごろの寝装品の維持・管理が難しくなりがちです。
現在のところ、高齢者用に開発された寝装品は多くはありませんが、自分の体調や暮らし方にあった寝装品を見つけて、睡眠をより大切にするよう心がけましょう。
◆おふとん選びのポイント
- 自分の状態を知り日々快適に暮らせるものを
ひとくちに高齢者といっても、体質・体力や寝室の状況など、かなり個人差があります。
年齢にこだわる必要はありませんが、現在だけでなく数年後の事も視野に入れ、徐々に使いやすい寝装品に変えて行きましょう。 - いいものが見つかったら思い切って使ってみよう
寝装品には習慣性があり、特に高齢者が長年慣れ親しんだ敷きふとんや枕などを新しいものに変えるのは、とても勇気がいることです。
しかし、気力の充実した高齢者は意欲と順応性も高いはず。
「これなら」というものが見つかったら、思い切って決断を。 - 自分の判断で決めつけないで
ベッドは高齢者にとても適した寝具です。
「本当はベッドにしたいけれど、部屋が狭くて」という人がいますが、勝手に思い込んではいませんか。
タンスを1つだけ別の部屋に移せば、ベッドライフを楽しめる場合もあります。
自分の判断で決め付けないで、ベッド売り場の人に相談してみてください。 - ほっとできる寝室に
高齢になると、昼寝や休息など、寝室は次第に夜だけのものではなくなります。
ほっとできる空間として、自分が一番望んでいる状態にコーディネートしてください。
寒がりの人は、暖色系でまとめるといいでしょう。