良い眠りには、良い寝具を ~掛けふとん~
規則正しい眠りと目覚めのリズムを保ちながら毎日質の良い眠りを得るためにおふとんは健康を維持する重要な役割をはたします。
人は睡眠中に代謝量の低下、発汗、寝返りという3つの生理的な現象があり、これらをサポートするよう、おふとんには保温性や吸湿、透湿、放湿といった湿度調整機能、寝返りを容易に行えるよう軽さ、フィット性などが求められるのともう一つ大切な機能としては、睡眠中の姿勢を保つ点が挙げられます。
羽毛は掛布団の王様!夏涼しく冬暖かく掛ふとんに最適!
良い掛ふとんの第一条件は、軽くてフィット性がある事!
人は寝ている間にも20~30回寝返りをしています。
体に負担がかかる重いおふとんでは、胸部を圧迫し寝返りも打ちにくく、ぐっすりと眠れません。
もうひとつ重要なのは、からだへのフィット性です。
寝返りをしても体から離れず、肩口などから入る外気を防ぐおふとんが良いでしょう。
品質と製造工程が重要なポイントです。
羽毛ふとんには、一般的にアヒル(ダック)、ガチョウ(グース)のダウンが使われており、寒い地域に生息する水鳥ほど、保温性が高い羽毛と言われています。
特に北極圏に生息する野生のアイダーダックは国際保護鳥の為、飼育はもとより、羽毛を直接採取できないので、雛鳥が巣立った巣から残った羽毛を丹念に採取するため、希少価値が高く保温性も他の水鳥の2倍近くもあり、キング・オブ・ダウンと言われています。
アイダーの最大の特徴はダウンファイバーの先端が絡み合っている事です。
これは他の水鳥には見られないもので、酷寒強風の厳しい環境で生きていく為の長年にわたる自然の進化のたまもの。
その反面、中には、未熟ダウンや陸鳥が使われていたり、粗悪などんな鳥の毛を使っているのか?解らないような安価な商品もあるので要注意です。
未熟ダウンは羽毛が小さくて弱いため、ダウンファイバーも壊れやすく圧縮回復率(ふんわり感)が低く羽毛ふとんの機能を半減させてしまいます。
また、羽毛がきちんと洗浄されていないものは、時間が経つにつれ臭いや脂分が出てくることもあり、耐久年数も短くなりすぐに買い換えなければいけなくなります!
おふとんも立派な「資源」です。すぐに粗大ゴミになるような安価な物は買わない等を心がけecoで永く使える品質の良いおふとんを選びましょう。
品質の良い羽毛ふとんには、安心のマークがあります。
厳しい品質基準に合格したおふとんには、日本羽毛製品共同組合、全日本寝具寝装品協会などが認可したマークが付いています。
- 羽毛の混合率
- かさ高性
- 清浄度
- 側生地
- 縫製
など品質を保証。おふとんを選ぶ際の基準のひとつにしてください。
羽毛ふとん選びのポイント
羽毛ふとんは一般的には安価な1万円未満のものから高級な150万円以上というものまで大きな差があり、中には某テレビで紹介された羽毛ふとんは3000万円という希少価値のある破格のものまであります。
この価格の差には主に次の理由から生じています。
同じダウン率の羽毛ふとんでも詰めものの羽毛の産地・羽毛の品質・採取方法・採取時期・羽毛の洗浄方法・希少価値・側生地の種類・縫製の仕方などにより価格に差がでてきます。
しかし、価格の大部分を占め、使用上ももっとも重要な要素である詰めものの羽毛について、実際に何等確認できないまま購入しなければならないこと、また、長期間使用しアフターサービスの点などを考え合わせると、羽毛ふとんは唯一“信頼を買う”商品であるといっても過言ではないでしょう。
1.羽毛(ダウン)の質の違い
羽毛の良し悪しを見るには、まずはおふとんのタグにきちんとした品質表示(産地・鳥の種類・ダウン率など)を確認する事。
それとかさ高とフィット性が決め手といってもいいでしょう。
ふんわりと「かさ」があり、手で押した後すぐに元に戻る・足で掛ふとんを強く蹴り上げてみても簡単に上がらないような密着感のある羽毛布団が良質です。
2.羽毛の産地や採取方法の違い
主な羽毛の産地はポーランド、ハンガリー、ドイツ、フランス、カナダなど寒い地方ほど良い羽毛が取れます。
羽毛の採取の仕方も機械採取(マシーンピック)と手摘み(ハンドピック)があり、手摘みはダウンボールを傷つけず品質も機械よりももちろん良質です。
しっかりしたふとんはこの様な産地や採取方法で行われています。
3.羽毛の洗い方の違い
採取した羽毛はまず水鳥の血や肉、汚れをふとんに入れる前に洗いますが、安い羽毛ふとんの中にはしっかり洗えてなく悪臭がする場合があります。
4.側生地の質の違い
一般的には綿ブロード、綿サテンが中心ですが、高級品には超長綿・スーピマ綿、エジプト綿、絹などが使われこれらの側生地は肌触りがよく、丈夫でしなやかです。
5.売り方の違い
量販店やディスカウントストアでは廉価品が多く、それなりの専門店や百貨店では、質の良いものがそろっています。
※安かろう悪かろう?
価格破壊が進み通信販売や量販店などで格安の羽毛ふとんが販売されるようになりました。
もちろん、企業努力によって安くなっている面もあるかもしれません。
ただ、安いにはそれなりの理由がありますし、本当に質の良いものはそのような値段ではつくれません。
羽毛ふとんの詰めものの水鳥の種類、産地、ダウン率、かさ高、側生地、製造工程の違い、保証等・・・
場合によってはふとんから羽根が出たり、臭いが発生するなどせっかく購入しても、永く使えず満足できない場合もあります。
昔からよく言われる「安物買いの銭失い」にならないようしっかりとした品質選びが大切ではないでしょうか?